2024/10/10修正して更新
次亜塩素酸水は、次亜塩素酸ナトリウム(キッチンハイター・哺乳瓶殺菌剤ミルトン等に含有)と成分名は似通ってますが次亜塩素酸ナトリウムより優れた殺菌・消臭・安全性が高い為、生ゴミ処理場・ペット業界・介護施設・農産物加工等の消臭剤に使用されています。
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの大きな違いはpH。
消臭剤として使われている次亜塩素酸水はpH5.0〜6.5の弱酸性。
アンモニア・硫化水素・トリメチルアミン・メチルメルカプタンなどの主な悪臭成分を、次亜塩素酸ナトリウムと比較すると約80倍の消臭スピードがあるとされています。
ほぼ全ての細菌・ウイルスに対し効果があるため、ノロウイルス・ロタウイルスの除菌にも有効。
急性毒性・遺伝毒性・細胞毒性・刺激性及び感作性等の試験をクリアし、食品安全委員会にて安全性が認められています
上記の「食品安全委員会PDF」を見て頂くと分る通り、安全性が重要視される食品工場・医療現場・保育園・公共施設・飲食業・ペット業界で使用率が高まっている理由が理解できます。
特に、加湿器の次亜塩素酸水の使用はおすすめですが、一部の販売店において安定化二酸化塩素等をすすめている事例がみられます。現在、この物質については安全性が確認されていませんので注意が必要です。
次亜塩素酸水には洗浄効果がないため、濃度にもよりますが、対象物が汚れた状態で次亜塩素酸水を使用すると、汚れの有機物と反応し効果がなくなるデメリットがあります。
次亜塩素酸水は、半年ほどで濃度が数10%前後下がります。
そのため、次亜塩素酸水含有の消臭剤を購入する時は、製造日が記載されていて製造日の日付が新しい物が有効です。
市販品の中では比較的高濃度のため、強い除菌力が必要な所に使用可能です。
包丁・まな板・ふきん・台所シンクと三角コーナーの殺菌消毒
ゴミ箱の除菌消臭・エアコンの除菌消臭
*必ず対象物を洗剤などで綺麗にしてから、次亜塩素酸水を使用しないと上記の効果がありませんので注意下さい。
市販品の中で最も高濃度、ほぼ原液に近い濃度。
ノロウイルスの吐瀉物・排泄物除菌
風呂場のカビ取り
トイレの便器内清掃
*この濃度で使用する場合は、対象物を洗剤などで綺麗にする必要はないのですが、スプレーなどで一噴きでは効果が薄く、ある程度ビショビショになる程度使用する必要があります。
主に消臭スプレーとして市販されています。
トイレ使用後・タバコ臭の消臭
枕・寝具・寝室の消臭
靴・下駄箱の消臭
車内の消臭
ペットのトイレ・寝床の消臭
焼き肉の臭いの部屋内消臭
*次亜塩素酸水は、殺菌消毒力は強く即効性はありますが、分解スピードが早く持続力がありません。そのため、臭い対策で使用する場合には、その都度使用する必要があります。
人体やペットに直接使用したり、加湿器などの空間除菌に使用されている濃度です。
赤ちゃんや小さいペットなどの抵抗力の弱い生物に使用しても、健康被害が出ないとされる濃度となります。
手洗い・うがい・口腔ケア
キッズ用品・おもちゃの除菌
ベビー用品・ほ乳瓶の除菌
ペットのエサ容器除菌
加湿器に入れる空間除菌消臭
次亜塩素酸水は強力な殺菌消毒力が大きなメリットですが、商品表記は「除菌・消臭」が主で「殺菌・消毒」表記はほとんどありません。
なぜか・・・・
「殺菌・消毒」表記は、薬機法(旧・薬事法)で「医薬品・医薬部外品」以外は利用禁止にされているため。
そのため、次亜塩素酸水は医薬品・医薬部外品として認可された商品ではありません。
「除菌・消臭・抗菌」表記については、「医薬品・医薬部外品」でなくとも表記できるため、次亜塩素酸水は主に「除菌消臭剤」表記で販売されています。
また、厚生労働省が食品添加物として認可している次亜塩素酸水は、強酸性次亜塩素酸水・弱酸性次亜塩素酸水・微酸性次亜塩素酸水の3種類に分けられます。
次亜塩素酸水は、次亜塩素酸ナトリウムと間違われることが多いため、上記の3種類の表記と濃度(ppm)を基準に選ぶと良いと思います。
次亜塩素酸水濃度 |
厚生労働省認可名 |
除菌試験 |
---|---|---|
60ppm |
弱酸性次亜塩素酸水 |
◎西日本薬業 食品検査部 |
次亜塩素酸水濃度 |
厚生労働省認可名 |
除菌試験 |
---|---|---|
50〜70ppm |
弱酸性次亜塩素酸水 |
◎北里環境科学センター |